【ビジネス全般】『ZERO to ONE(ゼロ・トゥ・ワン)− 君はゼロから何を生み出せるか』 ピーター・ティール

こんばんわ、読書くんです。今回はシリコンバレーの重鎮、ピーター・ティール氏の一冊。

 

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

 

 

【きみは社会に何を提供していくのか】
ピーター・ティール氏は1998年にPayPalを共同創業し、会長兼CEOを務めた人物。初期のPayPalメンバーは、その後ペイパル・マフィアと呼ばれ、今では各々様々な事業をおこしています。そんな彼が事業を作ることについて書いたのが本書。

スタートアップのあるべき姿は、「競合と大きく違うどころか、競合がいないので圧倒的に独占できるような全く違うコンセプトを事前に計画し、それに全てを賭けろ」というスタンス。テクノロジーは人間の根源的な能力を押し上げ、より少ない資源でより多くの成果を可能にしてくれる新しいものやよりよい手法を発明できるのは人間だけであると。

 

著者は採用面接でかならず訊く質問があるという。それが、「賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?」という問いである。未来を正確に予測できる人はいないが、確かなことは2つあることを彼は伝えたかったのである。それが「未来は今とは違う」「しかし、未来は今の世界がもとになっている」という真実。


ただ未来を作る進歩にはいくつか種類があると。
・水平的進歩(または拡張的進歩)。成功例をコピーすること、つまり1からnへと向かうこと
・垂直的進歩(または集中的進歩)。新しい何かを行うこと、つまりゼロから1を生み出すこと

水平的進歩はいわゆるグローバリゼーション。ある地域で成功したことをほかの地域に広げることです。彼が推したい垂直的進歩はテクノロジー。ゼロから1を生み出すこと。テクノロジーはコンピュータには限らず、ものごとへの新しい取り組み方、より良い手法はすべてテクノロジーであると。

 

読書くんはこの考えがすごい好きです。最近はベンチャー・スタートアップが有象無象に生まれてきますが、大体が小手先の技術を使ったものか、最新技術を使っていることだけを誇る価値のないサービスだったりしている、と思っています。大事なのは何を生み出すかだと思うんです。そういう意味で別にテクノロジーはIT関連のものだけではないなあと。

 

テクノロジーの一例として記しているのが、みなさんおなじみインターネット。
インターネットは1992年まで商業的利用が制限されていました。それまでは使い勝手のいいブラウザがなく、まだ本格的に普及していなかったといいます。しかし1993年4月にブラウザのモザイクが正式発表され、誰でもオンラインにアクセスできるようになったことで、本格的なネット時代に突入していくのです。1995年8月、まだ利益を出していないネットスケープ社が上場を果たしました。その後、1998年の春までに多くの企業の株価が4倍以上になっていたといいます。このバブルは時期に弾けるのですが、テクノロジーで世の中が変わっていく瞬間でした。

この時代に、著者はペイパルを立ち上げます。ペイパルには身の丈にあった、偉大な使命がありました。それが、ドルに代わる新たなインターネット通貨を創ること。今で言う仮想通貨のようなものを、この頃すでにペイパルは作りたかったんですね。

 

本書はこの後もグーグルを事例に出したりしながら、事業を作っていくことに対し熱く論じていきます。そして最後に改めて事業づくりのためのアドバイスとして
・より良い未来を創ること
・ゼロから1を生み出すこと
・自分の頭で考えること
を唱えています。

 

著者は社会がよりよい未来を作っていけるように、自分の学びを本書につぎ込んだんだろうなあと。激しいながらも温かい本です。ぜひ手に取ってみてください。より良い未来をみんなで作っていきましょう!ではではー