【経営】良い戦略 悪い戦略 リチャード・P・ルメルト

こんばんわ、読書くんです。今回は戦略に関する一冊。

 

良い戦略、悪い戦略

良い戦略、悪い戦略

 

 

【なぜ世の中には悪い戦略がはびこるのか】
著者はカリフォルニア大学ロサンゼルス校アンダーソン・スクール・オブ・マネジメント(ハリー・アンド・エルザ・クニン記念講座)教授のリチャード・P・ルメルト。

「良い戦略は驚きである」これが著者が語るシンプルな結論です。本書では良い戦略について企業事例を元に説明していっている。

 

・アップル
「マイクロソフトがウインドウズ95を発売してから、アップルは負の連鎖に陥っていました。実際にソニーかヒューレットパッカードと合併交渉すべきとの見方まで出ていたのです。いよいよあと二ヶ月で破産というところまで追い込まれたときにジョブズが戻ってきます。ジョブズは競争の激しいコンピューター業界でニッチ製品メーカーとして生き残るという現実を見据え、それにふさわしい規模までアップルを圧縮した、つまり存続可能な中枢部分にアップルを回帰させました。

ジョブズのアップル再生戦略で何よりも注目に値するのは、すべてビジネスのイロハであるにも関わらず誰も予想していなかったこと。矛盾する目標を掲げたり、関連性のない目標にリソースを分割して配分したり、相容れない利害関係を無理に両立させようとしたりするのは、資金も能力もあるからこそできる贅沢であるが、それらはどれも悪い戦略。

良い戦略に必要なのは、さまざまな要求にノーと言えるリーダーである。」

戦略は机上の空論では意味がありません。机上の空論だと様々なものをなんとなく取り入れたくなる。ジョブズは戦略を磨き上げ集中し、無駄を削いだ。確かにこれはジョブズだからやり遂げられたのである、と言っても過言ではないですね。

 

・ウォルマート
「小売り業界の常識として、フルラインナップのスーパーマーケットを出店する条件として、最低十万人以上の人口が必要だと言われています。対してウォルマートの店はネットワークの一部であることが必要で、あくまでいわゆる一店舗ではなく、百五十店舗の地域ネットワークをつくり、情報が共有されたネットワークは一つの店舗に相当するとウォルマートでは定義しています。

そして百五十店舗の地域ネットワークは百万人の人口をカバーしているのです!これが常識を破ったのではなく、店舗の定義を覆した事例でした。」

点で見るのではなく線で見る好事例。どうしても仕事は単発単発で考えてしまいがちですが、本来はそれがつながっていくより大きな仕事になるのが理想です。その点、ウォルマートは先の先まで見据えた戦略を立てていたんですねえ。

 

対して、著者は悪い戦略には四つの特徴があるといっています。
・空疎である
戦略構想を語っているように見えるが内容がない。華美な言葉や不必要に難解な表現を使い、高度な戦略思考の産物であるかのような幻想を与える
・重大な問題に取り組まない
見ないふりをするか、軽度あるいは一時的といった誤った定義をする。
・目標を戦略ととりちがている
悪い戦略の多くは、困難な問題を乗り越える道筋を示さずに、単に願望や希望的観測を語っている
・まちがった戦略目標を掲げている
戦略目標とは、戦略を実現する手段として設定されるべき。これが重大な問題とは無関係だったり、単純に実行不可能だったりすれば、まちがった目標といわざるを得ない

 

ではなぜ悪い戦略がはびこるのか?を語っていますが、それはぜひ手にとって見てみて下さいw何事も裏表について理解していないと、表にいるからといって油断することですぐ裏に回ってしまいます。事例も用いてわかりやすく伝えてくれる良書。常に冷静かつ大胆でありたいですねえ。。。ではではー